こんにちは、かなめと申します。
巷で話題の投資や資産運用に興味を持っているものの、「怖い」「ちょっと胡散臭い」「知識がなくてよく分からない」方々が多いと思います。
学生時代に経済学部に在籍し、金融工学を専攻していた筆者でさえも、自分で投資を始める以前は「胡散臭くて、たまたま当たっただけでしょ」程度にしか思っていませんでした。
特にメディアやSNS露出している個人投資家なんかは「私はすごいです!」自慢するビジネスで生計を立てている方々が多いのも事実です。
まさに、「小説やドラマに出てくる投資家」というのが日本の普遍的なイメージと言えるでしょう。
たしかに、怪しいことをしている印象は拭いきれないし、私も両親から変な目で見られています…。
広く一般的に、日本ではネガティブな印象を持たれているためか、投資について気軽に話したり相談しずらい世の中であり、金融のプロに相談したくても、適切なアドバイスをもらえるとは限りません。
そのため、いち投資家として皆様に役立つ情報を提供することはとても重要に感じています。
一般人よりもほんの少し金融知識を持っていると自負していた私でさえも、投資を始めてから理論と実践にはズレがあると感じることが多く、市場参加者として日々勉強の毎日です。
そこで、投資や資産運用に興味もをっている方々に向けて有意義な情報発信したいという思いで、ブログ開設に至りました。
社会人の方に限らず、学生の方にも非常に参考になると思いますので、暇つぶし程度に見ていただけたら幸いです。
金融に興味を持ったきっかけ
まず初めに、なぜ金融という分野に惹かれたのかについて簡単に説明したいと思います。
それは、お金です!
もう少し詳しく言うと、「一見するとただの紙切れがなぜ社会で重要な役割を担っているのか」というお金の本質というところに興味を持ったことが始まりです。
お金(マネー)とは?
そもそも、お金(マネー)とは何か?
果たして、この問いに答えられる人間はどのぐらいいるのだろうか?
経済学の理論でも、マネーそのもの自体に対する議論はあまりなされないため、学者の中でも正確に答えられる方は決して多くはないと思います。
結論を言うと、
マネーは債務者と債権者を表す概念であり、マネー創造は負債を発生させるのです。
要するに、マネーは「1つの借用証書」だというのが貨幣論と呼ばれる学問分野での回答となってます。
これは、現代貨幣理論(Modern Monetary Theory)の根本となる考え方ですが、この説明は長くなるので、そのうち記事にしたいと思います。
ともあれ、学生時代に受けた貨幣論の講義は目から鱗であり、自分の中のモヤモヤが晴れたような衝撃を受けたのを今でも覚えています。
金融市場
資本主義社会の世の中で、世界経済を動かす要因はたくさんありますが、その中心にあるのは金融市場であると私は考えます。
資本主義は市民社会の人々が経済活動をすることで成り立っています。そのため、その社会を支える「お金の流れ」に注目しない理由はないのではないでしょうか。
金融市場は、もはや単なる株や債券、通貨、コモディティの取引所ではありません。
金融市場は、政治的枠組みや国際関係に支えられている反面、政治的枠組みや国際関係を表すバロメーターでもあるのです。
資産運用の必要性
年々、資産運用という言葉をよく耳にすると思います。
しかし、「資産運用をしましょう」と言われても、いまいちピンとこない方々も少なくないと思います。
私が考える資産運用の必要性に3つ理由を紹介したいと思います。
超低金利時代の突入
日本は現在、「超低金利時代」と言われているほど、預金金利は低くなっています。つまりは、お金を銀行に預けたときの利息では資産を増やすことは非常に難しくなっています。
これは、日本銀行の黒田総裁が年率2%のインフレ率をめざす目的として行った異次元の金融緩和政策によるものです。
黒田バズーカ
人は、誤った状況認識をもとに行動し、その行動が当初の誤った考えを実現させる「自己実現的予言」をよくするものです。「課題を解決するために行動する」ことは合理的ですが、思うようにいかなければ本末転倒です。
それは、個々人だけでなく、日本銀行も例外ではありません。
人間は将来起こるであろうことを合理的に予想するものだ。予想によって形成される「期待」のコントロールこそ、経済・金融政策の真の目的となる。例えば中央銀行が貨幣を刷り続けたらどうなるだろうか。古典的な貨幣数量説に基づけば、貨幣を刷るほど供給過多となり、貨幣価値は下がり、インフレとなる。このことは貨幣を刷ることで金利を低下させ、経済を刺激することができるということと裏と表の関係にある。
ところが、金利がゼロに近くなると「流動性の罠(わな)」という状態が発生し、中央銀行は貨幣供給を行ってもそこから先は金利を引き下げ、インフレ圧力を生むことができなくなる。そこで考えられたのが、合理的期待形成に基づく非伝統的金融政策である。
貨幣を刷り続けていれば、いつかはインフレが起こるかもしれない。重要なのは人々が「インフレが起こるかもしれない」と考える予想であり、この期待インフレ率が上昇することによって、名目金利がゼロであっても実質金利を引き下げ、経済を刺激することができると考える。だから、日銀の政策は2%の物価目標を実現するまで質的・量的緩和を続けるという「コミットメント」が重要なのである。
引用:週刊エコノミスト
このようにして、現在の市中銀行の定期金利は約0.001%という数字に抑えられ、銀行に預けていてもお金が増えない状況に陥っています。
これは黒田総裁のもくろみと言っても過言ではないと思いますが、「銀行にお金なんか預けていないで消費や投資に回せ」という日本銀行総裁からのメッセージでもあると私は考えています。
すなわち、一国の中央銀行の金融政策に準じた行動をしましょうというのが私の意見です。
物価の上昇とお金の価値
2つ目は、経済に関する討論でよく議題にされる「物価の上昇」の影響です。物価の上昇とは、モノの値段が上がることですが、裏を返せば、お金の価値が下がるということを意味します。
モノの値段が上がると、かつて買えていた金額以下でしか同じものを買えなくなってしまいます。例えば、数年前では100円で買えた500mlの水が、現在では値段が110円になっているとき、100円で買える量は少なくなっていますよね。このことからもお金の価値が下がっていることがわかります。
一般的に、物価が上昇していくと早めに購入しようとする消費意欲が高まります。消費意欲が高まると企業収益が上がり、株価が上がりやすくなります。その反面、同じ価格で買えていたモノの量が減ってしまうため、実質的にお金の価値がさがり、通貨は下がっていく一方です。
しかし、物価の上昇は、経済成長に必要な要素の1つです。
そこで、資産運用の登場です。
お金を株式や金・銀、外貨に換えておくことで、リスクヘッジしましょうということです。
資産運用はただ単に「儲ける」だけではなく、「自分の資産を守る」という側面もあるのです。「現金ではなく、資産で保有すること」が資産運用の本質であると私は考えています。
労働収入の限界
現在、主要先進国で少子高齢化が問題になっています。
特に、日本では、男性の平均寿命が81歳、女性の平均寿命が87歳と言われています。平均寿命とは、その年に生まれた0歳児が、平均で何歳まで生きるかを予測した数値です。
医療技術の進歩や健康意識の高まりのおかげで、人生100年時代という「人類の高齢化」を実現できたわけですが、同時に問題も生じています。
厚生労働省では、人生100年時代について、以下のように記述しています。。
ある海外の研究では、2007年に日本で生まれた子供の半数が107歳より長く生きると推計されており、日本は健康寿命が世界一の長寿社会を迎えています。
100年という長い期間をより充実したものにするためには、幼児教育から小・中・高等学校教育、大学教育、更には社会人の学び直しに至るまで、生涯にわたる学習が重要です。
人生100年時代に、高齢者から若者まで、全ての国民に活躍の場があり、全ての人が元気に活躍し続けられる社会、安心して暮らすことのできる社会をつくることが重要な課題となっています。
引用:厚生労働省
労働者の高齢化と税負担
働くシニア層の増加が見込まれるということで、若年層に負担がかかる社会になりつつあります。
人生100年時代ということで、働ける期間は長くなりますが、高齢になればなるほど、労働収入が減っていきます。
国税庁の「令和2年分民間給与実態統計調査」では、平均給与は433万円と試算しています。20代のときに200~300万円台だった年収は、50代前半で543万円でピークを迎え、60歳を超えるとになると平均年収に落ち着ようです。
また、度重なる消費税増税の施行により、消費者への税負担が増大しています。
総務省の「家計調査報告 家計収支編 2019年(令和元年)」によると、2人以上の高齢無職世帯(世帯主が65~69歳)の1カ月の支出は30万8134円。そのうち、税金や社会保険料の支出は3万6760円と、支出の約12%を占めているのが現状です。
少子高齢化が進むにつれ、政府はどうやって国民に還元するのかについて見てみましょう。
厚生労働省では、以下のことを挙げています。
- 子ども・子育て支援の充実
- 医療・介護改革
- 新しい年金制度の創設・現行の年金制度の改善
- 障害者施策
- 就労促進
- 貧困・格差~重層的セーフネットの構築~
- 難病対策
これからも増税傾向は否めませんよね…
そのため、一般的な労働収入だけでは、お金に余裕がなくなるのは容易に予想できると思います。
まとめ
今回の記事では、ブログ開設のお知らせと、資産運用の必要性について簡単に解説しました。
本ブログでは、理論を用いた資産運用に関する記事を執筆していくつもりです。
特に、金融に関する専門性の高い記事を探している人にとっては、ニュースだけではどこか「物足りなさ」を感じている方は少なくないと思います。情報の本質を探し求めている人にはもってこいのブログにしていきますので、是非ブックマークをしていただき、記事を楽しみにして頂けたら幸いです。
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